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2024年05月19日
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傷が消えても痕は永遠(LOV2) 3

2009年05月30日
ご注意。「そういう表現」があります。

傷が消えても痕は永遠(LOV2)3



ナルトの返事を聞く前にその体を抱え挙げてベッドまで運ぶ。
押し倒した勢いでその口を塞いだ。
あの時ヤマトは言った。
「僕は・・・ナルトとの間に運命を感じました。九尾です」
初代火影の遺伝子を実験体として埋め込まれたヤマト。それは九尾を統べる能力を有した木遁。
そしてナルトはその身に九尾を封印した人柱力。
二人の出会いは偶然だったかもしれない。でもそこに必然性があったとヤマトは言う。
「運命だと思いました。お互いの。だから今回の話を拝命したんです。
僕とナルトは知り合ってまだそんなに時間が経っていないから彼女が戸惑うのも仕方ないと思います。でもきっと彼女は知るんです」
自分にとって本当に必要な人間を。

カカシが薄目を開けてナルトの表情を窺うと顔を真っ赤にしていた。
それを見たら口づけた状態のまま噴出してしまった。
「・・・先生!笑うなんて失礼だってばよ!」
「お前ねーなんで息止めているの。鼻使いなさいよ」
そして角度を変えて再び。
反論しようと口を開けていたナルトの内に舌を滑り込ませ相手のそれを捕えた。
懸命に逃げようとするそれを執拗に追いかける。
しばらくそんな追いかけっこ状態だったがナルトから力が抜ける。享受しているのだ。
首筋に移動してそこにも口付けるとくすぐったさが先にたつのか身を竦めるナルト。
「先生!あのさ!ご、ご飯食べに来たんじゃないの?!」
「んー、美味しいものって言ったでしょ。だからナルトをね」
「・・・!」
ナルトが身に着けている衣服を剥ぎ取りつつその肌、体のラインを確かめるように手を這わした。
するとナルトが初めて抵抗の意を見せ始めた。カカシの胸に手を当ててできるだけ離れようと力を込めてきた。
「や、・・・ヤダ!先生!」
「いや?なんで?」
「こんなの・・・ダメ!間違ってるってば!せ、先生私のことなんとも思ってないのに!」
「そう?」
「そうだってば!だから遊びとか言って・・・!」
「好きだよ」
カカシは初めてナルトに自分の気持ちをはっきりした言葉で告げた。
「俺はナルトが好きだよ。ずっと好きだったんだ」
「だって・・・先生、・・・今までそんなこと」
「言葉にしたらお前が困ると思って」
ナルトに気持ちをぶつけるのは簡単だけどもそれは即、呪いの言葉となってナルトを縛するとわかっていたから告げなかった。
いつもナルトは無意識化で相手の好意に応えようと、その存在を守ろうと無茶をする。
その対象になるのは本意でもあるけど不本意でもあって。
それに実のところ態度でわかってもらえていると思っていたのだ。
いや違う。カカシはナルトの腹にそっと手を這わせる。
「・・・九尾。許してくれる?ごめん俺ね、本当にナルトが好きなんだ」
ナルトの抵抗が止んだ。

室内に響く音はささやかなものだけれども発生源である自分達の耳に入ってくる。
おそらくそれも含めて、初めて与えられる快感にナルトは戸惑っているんだろう。
時折声が漏れ、その度に目が合う。
「ナールト、もっと声出してもいいんだから。気持ちよくなってるんデショ?」
「せ、せんせ・・・!」
「いいのいいの。ナルトがそんななってるのね、俺すごい嬉しい」
そう言ってカカシはまたその肌に口付ける。
そして気がつく。ヤマトはまだナルトに手を出していないということを。
だからゆっくりナルトの心も体も解していく。その度にナルトが反応するから本当に嬉しくて。
「でもね。俺もう我慢できなくなったから・・・いい?」
「・・・・ん」
小さく頷いたナルトの目から涙が一すじ零れた。
泣かないのだ。いつもこの子は。
それを自分がさせていると思ったら・・・カカシは余裕なんてなくなった。
「ナルト・・・この痛みは忘れないでね。覚えておいてね」
「!!」
いきなり内側にねじ込まれた圧倒的な質量にナルトが仰け反る。
その瞬間のナルトからカカシは目を離さなかった。
それでもナルトの硬く閉じた瞳から涙がとめどなく零れ落ちる様を見て、おもわず目を閉じた。
ひとつになった、という実感があった。
「・・・せんせー」
「ん」
どうしよう、と小さくカカシはつぶやいた。彼も涙が零れそうだった。
その時二人の耳に玄関ドアを控えめにノックする音が聞こえた。
「ナルト。いるかい?僕だけど」
その声が誰かなんて聞くのは愚問で。
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