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2024年05月19日
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2010年12月23日

星も月もない夜


外から部屋の内部を覗くとナルトがベッドに横になっていた。
まぁ今はそういう時間だから当然なんだけど。
ふと窓に手をかけると珍しく鍵がかかっている。
控えめに、コツコツと窓ガラスを叩き続けているとナルトがうっすらと目を開ける。
「……面のにいちゃん」
欠伸をかみ殺しながら俺を呼んだナルトに、窓鍵をちょいちょいと指し示す。
「はいはい、今あけるってば」
かちゃりという音がして窓が開放されると俺は室内に入り込んだ。
「ごめん、寝てた?」
「寝てたってば」
カーテンで遮っていない窓からナルトの姿を確認したから寝ていたのは当然知っていたのだけども敢えて聞いた。
「面のにいちゃん何か用だってば?」
「うん」
なんだってば?と問いてきたナルトは今度は大きな欠伸をした。
「ナルト。一緒に寝よう」
「……な、」
欠伸をしたままでびっくり顔になったナルトの右手を取ってそのままベッドに転がった。
ナルト用のベッドは俺には小さく、足が余ってしまうんだけどかまわずにナルトを抱えたまま寝る体勢をとる。
俺の腕から逃れようと必死にもがき始めたナルトを俺は逃がさない。
「抵抗してもダメだからね。一緒に寝よう」
ようやく抵抗しても無駄なことを悟ったのか、ナルトが大人しくなった。そして俺を見上げる。
それは面の奥の俺の瞳の表情を読み取ろうとでもするようにまっすぐに。
「なーに?」

「血の匂いがするってば」

「うん」
俺は素直に頷いた。
ナルトはしばらく無言で俺を見ていたが、「シャワー浴びたら泊まってもいいってばよ」とまた欠伸をした。

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俺様設定
2010/12/2~2010/12/22

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