忍者ブログ

[PR]

2024年05月19日
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

拍手log 24

2010年04月15日
好きだといってくれたその瞳


夢を見たってば。
ぼんやりとした口調でナルトが言う。
今は任務の合間の昼休憩の時間で、珍しくナルトは昼寝をしていた。
日差しも柔らかく、思わず眠ってしまいそうな陽気だったから仕方ない。
だがそろそろ休憩も終わりだ。
そう思って体を揺さぶって起こすと先のことを言われた。
「一楽のラーメンがさ、カウンター一杯に並んでたんだってば。カカシ先生が起こすの、もうちょっと遅かったら食えたのにー」
どうやら食べる前に目を覚ましてしまったようで、ものすごく悔しがり始める。
その様子に呆れながらも笑ってしまう。
「お前はホント、ラーメン好きだな。他に好きなものってないのー?」
野菜も好きになってくれればいいんだけどねぇ、とひっそりと思う。
「んー?オレってば、カカシ先生のことも好きだってばよ」
ぶっ。
思わず噴出しつつも「はいはい、先生もナルトのことが好きだぞー」と答えると、徐々にナルトは不機嫌そうな表情になる。
「……さーてと!任務、任務だってばよー!」
よっ、という掛け声で腹筋力のみで立ち上がったナルトを見上げる。
「……ナルト?」
「先生ってば、冗談にしたいんだってばね?」
「え」
「じゃ、それでいいってばよ」
そういって振り返った目力の強さ。
それを都合よく解釈していいのだろうか。
ひそかに動揺しまくってた俺の心情なんてナルトは知るはずもない。


2010/3/31~2010/4/15
PR