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2024年05月19日
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拍手log 20

2010年02月01日
ブラボー!


ナルトとキスをした。
恋人としての関係の始まりだ。
なのに。
そんなことがあった次の日だというのに任務で顔を合わせたナルトはいたって普通。
普通すぎて拍子抜けしたくらいだ。
もしかしてあれは夢だった?
想いが積もりすぎてそんな妄想を?
「先生!カカシ先生っ!一楽行こーってばッ!」
任務を終え、解散を告げるといつものように一楽へ誘うナルトを見ると、やはり自分の妄想だったかもしれない。

「先生、ため息なんかついてどうしたんだってば?まだ半分も食べてないし。せっかくのラーメンがのびちゃうってばよ?」
丼を傾けてラーメンのスープも飲み干したナルトがぐいっと口元を手の甲で拭ってそんなことを言う。
その漢らしさに現実を直視させられているようで、ため息のひとつやふたつも出るというものだ。
「……先生、なんか疲れてるのかも」
「そうなんだってば?じゃ今日誘ったのは迷惑だった?」
「いやー、そんなことはない。ナルトと一緒にいれて嬉しいよ」
笑みを形作って答えると、ナルトも安心したのか嬉しそうな顔をする。
そう、ナルトと一緒に居れるというのは嬉しい。
とりあえずテウチさんがせっかく作ってくれたラーメンには罪はないから食べようそうしよう。
早食いは得意だし?
そして一気に麺を啜った俺に爆弾が投下された。
「そういえばこれって記念すべき初デートになるってば?」
ぶほぉっ。
「わ、先生なにやってるんだってばーっ!」
布巾を借りて周囲を拭いているナルトを思わず見つめる。
カウンターに備え付けのティッシュを俺の口元にあて。
「手のかかる彼氏さんだってばねー?」
と頬を染めて笑う。
え、妄想とかじゃなくて?
俺は思わず自分の頬を抓った。


2010/1/21~2010/2/1

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