ＬＯＶ

一人で大人にならないで


夕陽に大地も空気も染まったかのような色合いの中。
「じゃぁな」とサスケが歩き出し。
「ま、待ってサスケ君！一緒に帰りましょうよ！」とサクラが追いかける。
それはいつもと変わらない任務後の光景。
「サクラちゃんってパワフルだってば」とナルトはあきれ気味で歩き出し。
「恋する乙女の一念ってやつかもねぇ」と俺はその横に並びながら苦笑してみせる。
それもいつもと変わらない任務後の光景。
「でもオレってばサクラちゃんが羨ましい」
ただいつもだったら一楽のラーメンが食べたいな、とか騒ぐ横の子供が。
「ねぇ先生。恋っていつ、どうやってするの？皆が好きっていうのとは違うんだってば？」
と珍しく真摯な表情を浮かべてそんなことを聞いてきた。青い瞳は前方を見つめたままだけど。
その先にいるのは。
俺は意識して深呼吸をした。

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2009/12/11～2009/12/20
LOV４用で書いた没ネタ。