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2024年05月19日
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おめでとうありがとう 君に祝福を

2009年10月10日
おめでとうありがとう 君に祝福を


誕生日には家族や知人・友人などが集まってこの日を祝福するパーティーが行われるんだって。

オレの誕生日は10月10日。
毎年この日、木の葉の里は慰霊祭が執り行われる。
そしてこの日。
オレはいつもひとりぼっちで過ごす。

せめて任務でもあればなー、なんて思ってたけどそんな都合いいことはなくて。
自分の部屋に引きこもってこの日をやり過ごす。
あともうちょっとで今日が終わる。
明日になればサクラちゃんやサスケや……カカシ先生に会える。いつもの毎日が。
そう思ったら明日になるのが急に待ち遠しくなった。
眠ろう。
次に目を覚ましたら待望の明日だ。
そう思っていそいそとベッドにもぐりこむ。
ぼふん。
上掛けの上に現れたその小さな影は。
「パックン?」
「ふむ。間に合ったか」
なんでここにパックンが?と思っていると当のパックンはというと「カカシからの伝言だ」と前置きしてコホンと咳払いして姿勢を正した。
「“ナルト。外を見ろ”」
言われるままに窓の外を見ると綺麗な。
「月……」
「“誕生日おめでとう。それ、俺からのプレゼント”」
「え?」
「“レンタルだから返さないといけないけどね”」
「えええ?」
「だそうだ。あれは今日はここに来れないらしくてな。おかげでこのような気障な台詞を代理でいう羽目になっておる」
気障って。
思わずパックンと窓の外で白く輝く月を交互に見る。
「受け取ったか?」
「うん。ありがとー!って伝えてくれってば」
「……カタチとして残るものがほしいとか望んでもバチは当たらないと思うぞ?」
「ううん。十分だってばよ」
「承知した」
今度はぼふん、という音とともにパックンが消えた。
室内は静かになる。
カカシ先生がわざわざ時間を割いて、それにチャクラを使ってパックン召還&伝言してれたんだ、と思うと嬉しくなってニマニマしてしまう。
窓の外には白く輝く月。
それはまるでカカシ先生の色彩で。
眠ろうと思ったけども可能な限りそれを見ていようとナルトは窓際に移動して睡魔に襲われるまでずっと眺めていた。

生まれてきてくれてありがとう。新たな1年のスタートを切った君に幸あれ。

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ナルト誕生日文。
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