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悪いのは君ばかりの俺
7班の本日の任務は川原のゴミ拾い。
澄み渡る空が青からオレンジに変わる頃、ようやく終わりが見えてきた。
「その辺もちゃんと片付けておきなさいよー」
俺は3人の部下にそう声をかけた。
すると両手にゴミ袋を携えたナルトが近づいてきた。
「ねえねぇ先生。
オレってば前々から先生に聞きたいことがあったんだー」
「ん?」
「先生ってばもてるの?」
悪いのは君ばかりの俺
さすが意外性NO.1。
一瞬言葉を失った。
「……プライベートでしょ。それは」
「えー教えてくれないってば?」
聞けば応えてくれると思っていたのか。
そんなあからさまにガックリした表情をしないでほしい。
「そもそもなんでそんな事を知りたがるの……」
逆に問いかけてみると
「だってみるからに先生怪しいし」
とか言う。
怪しいって……顔を隠しているからか?
いいんだよ忍者なんだから。
「恋人とかだったら先生の素顔を知っているかなーって思ってさ」
そこか。
「まぁそういう立場の人だったら顔を見せることもあるだろうしねぇ」
「そう……なんだってば?」
「キスする時はさすがにはずすでしょ、コレ」
と俺は自分の口元を指差す。そこにあるのは顔を半分隠している口布。
だからナルト。俺の素顔を見たかったら恋人になればいいんだよー、ていうかなってくれる?……って口に出せればいいんだけどねぇ。
苦笑まじりにナルトを窺ってみると妙にキラキラした目で俺を見つめている。
え、まさか?
心音が早鐘のように鳴る。
「そっかー!それあれば直接にはならないってばね?だったらオレもサスケとのチューの時マスクしてればよかったー!」
そう言ってナルトはニッコリ笑った。
ナルトー!さぼってるんじゃないわよー!サクラの呼ぶ声に答えてナルトは離れていく。
……。
……・。
……・・は?今ナルト、なんて言った?
…………。
「カカシ」
「なにかなサスケ君」
「写輪眼、出ているぞ」
「気にするな」
「殺気も出てる」
「気のせいだ」
バチバチッと音がしたのでナルトとサクラは顔をあげる。
そこにはカカシとサスケが臨戦状態だった。
「またカカシ先生ってばサスケに修行つけてやってるー!ヒイキだってば!」
「あーそうねー……」
憤慨しているナルトの横で小さくため息をつくサクラであった。
どっとはらい
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2009/03/03初出